【157句目《黒板俳句》(仲間の句/5句目】「冬霞」と「恋の罪」で一句!
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冬霞肌にまとひて恋の罪
《味わいどころ》
先月、二月の句会で選んだ、メンバーの句です。
「霞」、かすみは春の季語。
遠景がうらうらとかすんでみえる、暖かくて水蒸気がゆらめいている、
ぼんやりとした、あたたかさ。視覚と触覚で感じます。
暖かい冬の日、ちょっと春の霞っぽいなぁと思う、それが「冬霞」。
ちょうど句会の一週間ほど前に、自転車でぶらぶらしているときに、
ビル街のまっすぐな道の向こうがちょうどそんな感じだったので、
この句の「冬霞」をみて、ぱっとイメージできました。
二月で、昼間でも気温は10度はいってなかったけど少し春っぽかった。
肌にまとう冬霞は、あたたかいようで、春のようだけど、まだまだ冷たい。
恋の罪を背負ってしまったけれど、心にあたたかさはない。
恋愛感情は満たされず、ただ罪と寒さだけが残っているのです。
迷子